「確かに、あんたの特殊能力がどのようなものなのかは俺には分からない」と完敗を認める小川雄太は往生際が良かった。
「私の特殊能力を教えられないけど、あなたが二度と特殊能力を悪用しないと約束してくれるなら開放してあげてもいいですよ」と彼女は笑顔で小川雄太にそう言う。
「倉本綾子どころかあんたにも勝てないようでは俺の特殊能力もたいしたことがないということだな。俺は俺で身の丈に合った生き方をするよ」と小川雄太はそういった後に深く頭を下げ「もう二度と特殊能力を悪用しません」と彼女に謝った。
俺は彼女の隣でそのやり取りを見ながら、彼女の存在が明らかに自分より上だと強く思った。一体彼女の特殊能力とはどのようなものなのだろうか、小川雄太と同様に身近で見ていた俺もどのような特殊能力かは分からなかった。ただ、結婚相談所で一つ俺は自分の特殊能力がサイコロのようなものを振って出た目の力が自分に宿るような気がした。一つは小川雄太の心の声が聞こえたことから人の心の中を読む力なのかなと自分の中ではそう理解した。